大規模言語モデル(LLM)を各科の専門知識で補強することで、会話型AI診断ツールを開発する動きが進む。カナダのAI開発企業「Oro Health」は、同国内でバーチャル皮膚科クリニックを展開する「Dermago」と共同し、会話型皮膚科診断AIツール「DermSmart AI」を開発している。
Oro Healthの発表によると、DermSmart AIでは、患者自身が皮膚の状態を撮影した写真をアップロードし、AIの質問に答える形で対話を進める。独自の皮膚疾患検出モデルを通じ、38種類の頻出する皮膚トラブルを評価することが可能。この技術により、皮膚科専門医への紹介の必要性が減ることで、プライマリケアでの患者待ち時間の大幅な削減や、医療リソースの最適利用を進めることが期待されている。
Oro HealthのCTOであるBruno Morel氏は「現在、DermSmart AIはカナダ国内での医療機器class Iの認証待ちだ。近く、他国でも利用可能になることを期待している」と述べている。